このあいだ読んだ岸田奈美さんのブラデリス体験記事がおもしろくて、わたしもブラデリス歴10年以上だなと思う。
いい女だらう。という話ではなく。
20代後半くらいのころ、たぶん安野モヨコが下着がちゃんとしてれば全身ユニクロでもセーフ的なことを書いてたのに影響されたんだったと思う。曲解かもしれん。そんなことは言っていなかったらごめんなさい安野さん。
で、誕生日にお高いやつ買ってみましょうかと思い立ち、通販なので肉を寄せまくるみたいな効果は感じたことがないけれど、上下セット2千円みたいなのに比べて圧倒的に楽だったのでそのまま誕生月に買い足し続けて幾星霜。幾星霜っていうか10年軽く超えて安ブラジャーの苦しみを忘れたなとしみじみと。
幾星霜って中国語っぽいな。星期幾って初心者構文によく出てくるし。
昔は上下で買ってたけどパンツの寿命のほうが短いもんでパンツジプシーののちシームレスショーツに落ち着き、シームレスショーツがドラム式洗濯機のパッキンに挟まるので(その他子供の靴下などが挟まりがちなあのゾーン、憎い)下着が手洗いになり、手洗いをするようにしたらブラジャーがへたれなくなり。
そのような下着事情の変遷の中今年も誕生月が巡ってきて、ここんとこブラジャーに関しては毎年5着買ってたのを今年は3着に減らして、まだ届いた新調ぶんを開封してないくらい既存のやつらがへたってなくて捨てるやつを選べない。
去年までは明らかに捨てる存在感のやつがあったんだけどな。洗濯機時代の生き残りは去年ですべて去ったっぽい。しかしもう引き出しぱんぱんだし。どれか捨てないと。困ったな。
なんだかいっときブラジャーの寿命が2か月だのいう言説が出てたけど、ああいう人を脅して消費させるような販促は嫌い。脅すんじゃないよ。不快から脱出するための消費行動を狙うのは筋だけど、情報化社会にはわざわざ煽り立てて作られてる不快の多いこと。そういうコンサルが入ってるのかもしれんけどなあ。
作られた不快っていうんじゃないけど、ブラトップのブームにも乗らなかった。単純にブラデリスがワイヤー入りでも特に苦しくないので買う動機がなかったのだ。
推し(北米人)がブラレットいっちょで飛び跳ねてるバケーション写真をSNSに上げてたのを見てあれは買ってみたけど、確かに楽だがずれるのであんまり使ってないし。あれは胸部に肉の少ない民は上に向かってずれる。なんでも推しの真似をすればいいというものではない。
なんにせよ、20代のわたしよ、下着が良ければセーフかはわからんが、高い下着はとにかくストレスがないぜ。グッジョブ。
ブラデリスは時々ネットで話題にあがるけどあんまりそっちの話出てない気がする。わたしにとってホールド感しっかりあって締め付け感はなくて楽ちんなのがいちばん大きいんだけどな。
全部ブラデリスでそろえるなどは年によっては洋服代より下着代のほうが高くなるくらい服を買わないからできることかもしれない。でもそれを可能にした制服生活ももう終わり。世の中制服の仕事はどんどん減ってるし事務服って歳をとると似合わなくなる自覚はあったけど、洋服代かかんないからやめようとは言えなかった……
転勤先は当然のごとく私服。どうすっかなー。とりあえずユニクロだな。
ファストファッション(と古着)以外の服は大学卒業以来10着くらいしか買ってないんじゃないのかと思うようなありさまなので、大学時代の服がところにより生き残ってるおそれがある。クロゼットも整理しないと。
せっかくだからちゃんとした服買うかなってZOZO見てたらインゲボルグが欲しくなるんだよねえ…高い…でも菱沼さん(動物のお医者さん)は憧れの存在だからさ…毒々しい服着たいじゃん…。
そうだったわたしは毒々しい服が好きなんだった。オフィスカジュアルがわからん。毒花女として入社しようかな。おこられるかな。
昔好きだったジルスチュアートとかパトリツィアペペとか今着るとおかしいんだろうなー。40って何着たらいいんだ。35歳くらいからずっと迷子だ。
希望としてはフランスのマダムみたいになりたいんだけど。世界街歩きとかでチラっと見る人がすてきだったりするやつ。美術館の学芸員の人が妙におしゃれだったりするやつ。チラっとなので何着てるのかよくわからん。
田舎の街でフランスの服なんてアニエスベーしかない。アニベーも好きだけど若い服が多いし。あとサイズがわりとでかい。ヨーロッパサイズなんかなあれは。でもパトリツィアペペのSサイズは小柄日本人でもギリギリだったな。
20代-30前半は買わなくても服見るの楽しかったなー。だいたいなんでもそのあたりの年齢をターゲットにデザインされてるから似合わないとかあんまり考えなくてよかったんだ…今は何ならおかしくないのさっていうのが前提。
ほんとに好きならいくつで何着ても似合うと思うけど、そこまでのファッションラバーではない。もうほんと毒花みたいな服着て生きていきたい…
